Excel(MS365): テキストファイルウィザードはどこだ

 最近ますます使いにくさに磨きがかかるExcel for Microsoft365。

CSVファイルを読み込んで簡易CSVビューアとしてExcelを使うことが私にはよくあります。

CSVってのは今時まともなデータ形式だとは思っていませんが、古いシステムやメインフレームからやってくるデータ、お役所システムなんかは互いにデータに互換性がないことが多く、苦肉の策でCSVのインポート/エクスポートでデータフローを組むことが多いんですね。

古いシステムから吐かれたCSVをほいと渡されて「今度のシステムで取り込めるようにしてね」なんてのは日常茶飯事。

ファイルフォーマット仕様とかありますかと尋ねると、最初からなかったり昔のことだから紛失してたり前のシステムを納めた会社がいじわるでくれなかったり。
となると入力画面とデータ見比べて構成を推測せにゃならなかったり。

そんなときにExcelで取り込んで眺めるとけっこうはかどるんです。

ただし、ExcelはExcelでクセが強いので、数値は勝手に丸めるし小数点以下の0省略するし「"」は文字じゃなく文字列の括りとみなすしで、CSVの実データと違う表示になったりすることも多いです。

そんなときにテキストファイルウィザード。

カンマ区切りで全列「文字列」を指定すればたいていはオリジナルデータに近い表記になります。


なのに最近、どんどんテキストファイルウィザードの扱いが悪くなってきていて。
もうどこから呼び出せるのかわからない。

代わりに提供されているのが、

データタブ > テキストまたはCSVから
(あるいは データタブ > データの取得 > ファイルから > テキストまたはCSVから)

でPower Queryエディターが指定したCSVファイルを取り込んで簡易的に起動します。

「データ型検出」を「データ型を検出しない」にすれば巣に近い状態で取り込めますし、もうちょい繊細な取り込み加工をしたいならここから「データの変換」を選んで本来のPower Queryエディターを呼び出せばかなりいろんなことができます。

……ただ、このエディターは「インポート」するのではなく「クエリ」を作るので、取り込み後もCSVとつながっているんですよね。
CSV側を修正すると再読込されてデータが最新の状態になっちゃう(スナップショットにならない)。元のCSVとセットで配布しないと変なエラー出てくる。セルへのデータ格納ではなく「テーブル」として生成されるので取り込み後の切り貼りがすごくやりにくい。

最近の「Excelのデータは再加工できる状態でなきゃだめだ」な加工厨の方々には喜ばしいのかもしれませんが、実は自由度がかなり制限されるので、手軽に配置変えたり配布したりデータ切り貼りしたい私なんかにはかなりつらいシロモノなのです。

取り込んだあとでクエリを削除すれば、CSVとのつながりはなくなるので単体配布できるようになりますけどね。


さて、それでもテキストファイルウィザードを使いたいなら。

[テキスト ファイル ウィザード] が見つからない / 起動できないとき|クリエアナブキのちょこテク

が嬉しい情報を提供してくださっていたので、ざっくり手順だけ転載しておきます。

リボンから ファイル > オプション > データ >レガシデータインポートウィザードの表示 > テキストから(レガシ) にチェック。

これでリボンの データタブ > データの取得 に「従来のウィザード > テキストから(レガシ)」が追加され、テキストファイルウィザードが起動できるようになるわけです。


ちなみに。仕事場で使っているExcel2016では、特にリボンの表示をカスタマイズしなくても

データ > (外部データの取り込み)テキストファイル

でいけます。(Excel2016 MSO 16.0.4266.1001)

あちこちのサイト記事で説明されているExcel2016上での手順と違うんですが、これはたぶんMicrosoft Updateがほとんどかかからない環境だからだと思います。ネット接続禁止の開発機だからなあ。



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