結合用濁点: 縦書きで「ま゙」と書くには

 Web小説なんかを読んでてちょいとしっくりこないことのひとつに、通常濁点のつかないひらかななどに濁点などをつけて「だみ声」などを表す表記があります。などなど。

たとえば「ま゛」みたいなかんじで。

「あああ」をだみ声で叫ぶ表現が「あ゛あ゛あ゛」では、間延びした感じがしませんか。

聞いたところによると、Unicodeには結合文字って規格があって、アルファベットの上にウムラウトを載っけるときなどに使えるらしいんですよ。

日本語用では「゛」「゜」なんかに用意されているみたいなんですね。

ただし、普通の「゛」とは違う文字として用意されています。

UTF-8で言えば、普通の「゛」はU+309B、結合用濁点はU+3099ですね。

これをそれぞれ使って「ま゛」を入力したメモ帳の表示がこちらになります。

ただしこれ、フォントを選びます。メモ帳のデフォルト(だと思う)フォントはMSゴシックで、これだとけっこううまくいくんですが、例えば正HG楷書体-PROに差し替えると

なんかむちゃくちゃ崩れます。


さて、気持ちとしては「文章を縦書きで読みたい」わけですから。

ここでは青空文庫なんかを縦で読めるOyaziViewerを使ってみます。

@MSゴシックで表示させてみるとこんな感じ。

だめだMSゴシックは日本語縦書きのことなんか考えてちゃくれねぇ。

Windowsバンドルのフォントだからだめなのかなーとか思って@源ノ明朝 SemiBoldにしてみましたが、

こんな感じ。通常の濁点はうまく処理してくれますが、結合用濁点ではごらんのありさま。

なんとかならんものかと調べまくってみたら、私と同じように考える+私よりすごい実行力と実現力がある、って人がすごくいて。源暎こぶり明朝とかしっぽり明朝とか(結合用濁点じゃないみたいだけど濁点明朝Kとかも)がフリーで提供されていたりします。ほんとすごい。

@源暎こぶり明朝で表示させてみるとこんな感じ。

いい!

むしろ普通の濁点混在より結合用濁点の方がきれいに表示される!

しばらくこれで運用してみようと思います。


なんか同人界隈ではあらゆるかな/カナに濁点振る表記を 濁点喘ぎ などとも呼んでいるようで……悪いとは思わないけど、おじさんが口に出すには恥ずかしいものがあるなあ。

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